EMOTION感性 NO.1380 R1-11-11 ◆夏用タイヤとスタッドレスタイヤの違い2019.11.11
NO.1380 令和1-11-11
◆夏用タイヤとスタッドレスタイヤの違い
意外と理解されていない話なのか‥幹線道路が突然の大雪に見舞われた時、テレビの報道番組では、必ずといってよいほど夏用タイヤを装着した車両が映り、そのあとに「雪道でスリップして、前に進めません」という、注意喚起に乏しい言葉が続きます。タイヤ業界からの要望を書けば、まず「スタッドレスタイヤを装着していないクルマが、雪道でスリップしています」と説明し、そのあとに「夏用タイヤのゴムは、雪のせいで冷えて硬くなって、路面をつかむことができません。
スタッドレスタイヤのゴムなら冷えても軟らかさを保持でき、雪道でも路面をしっかり捉え、スリップせずに走ることができます」という流れで、夏用タイヤとスタッドレスタイヤに使われているゴムの違いを周知していく努力がほしいところですが、何年も変わらない報道にいつも歯がゆい思いをしています。
夏用タイヤに使われているゴムは、気温が7度以上の環境で使用されていることを想定しています。その7度を境界にして、ゴムの柔軟性が低下していき、気温が2度前後になると、ゴムの弾力性が失われます。さらに冷えていくと、夏用タイヤのゴムは異なる物質に変化してしまいます。
化学的に表現すれば、「ゴムのガラス転移」と呼ばれる現象が起き、ゴムがガラスのような硬い素材に変わってしまうのです。つまり、雪の上でスリップ空転をしている夏用タイヤは「ガラス製の車輪」も同然となり、氷点下20度近くまで気温が低下すれば、接地面をハンマーで叩くと割れてしまうほどのもろさになります(信じられないことですが)。夏用タイヤには、このような「寒さでガラス化するゴム」が使用されているのです。
一方、スタッドレスタイヤに使われているゴムは、氷点下50度の環境においても、軟らかい状態のままです。凍結した路面の上でも、柔軟なゴムが路面に吸い付き、雪上性能に関しても、ふかふかとした新雪(15㎝程度)であれば、タイヤの溝の両壁にある柔軟なゴムで雪をつかみ、外に排雪することができます。
さらに、スタッドレスタイヤのゴムには、開発に20年以上もの時間を費やした、凍結路面でのスリップを防ぐ技術が使われています。
これは、国産メーカーと一部の海外トップメーカーが編み出した、高度なゴム素材の技術です。寒さに強いだけではなく、接地面のゴム表面に何万本もの細かい溝(サイプ)があることによって、凍結路面でのスリップの原因となる「水膜」を吸い取る特殊な能力も同時に兼ね備えています。
カチカチに凍った路面でも、車両重量のかかったタイヤを回転させれば、氷の表面が溶け出し、水分が出てきます。実は、その水分が出るせいで、夏用タイヤの車両が雪道でスリップしてしまうのですが、スタッドレスタイヤには、その水分を吸い取る能力を備えた特殊なゴム素材(吸水ゴム、発泡、コム)が使用されています。そのおかげで、冬場の凍った路面でも、スムーズに移動することが可能になっているわけなのです。(トラック広報より)
まもなく冬用タイヤの準備に入る時期です。同じタイヤでも夏用と冬用の違いを知っておくことが安全のためには必要です。
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