EMOTION感性　NO.1553　令和５－５－１５　◆感性の筋トレ2023.05.14

NO.1553　令和５－５－１５　　
◆感性の筋トレ
ビジネスの現場は、良いことばかりではありません。厳しいこと、つらいことも起きるのが現実です。さらに昨今は、ＳＤＧＳも大きなテーマです。
世間には、つらい状況にもかかわらず、なぜそんなに明るく働けるのだろうと感心する人がいます。愚痴を言わず、人を責めず、周囲や景気のせいにせず、現実と静かに向き合い、あるがままに受け入れ、周りを幸せにするために知恵を絞りながら最善を尽くしている人たちです。

そうした人と話していて気づくのは、まず、心がとても柔らかいことです。そして竹のようにしなやかで強い「心の筋力」をお持ちだということです。だから少しくらいのことで心が折れたり、落ち込んだりすることがないのです。普段から「心の筋トレ」をされているであろうことが伝わってきます。

人は「やらない理由」や「できない理由」を探す名人です。しかし人生は、現実と真正面から向き合って汗と涙を流す中で、見えてくるものではないでしょうか、現実に背を向けるのではなく、どうすれば可能か、やるためには何が必要かを考える人生は、決して楽ではないけれど、間違いなく福の神に好かれる生き方です。

挨拶など人として当然の心得を確実に実践できている人は案外少ないようです。音を立てずに椅子を引く方や、引いた椅子を元に戻してから席を離れる方も、そう多くはありません。反対に、それらがきちんとできている人は、立ち居振る舞いが美しく映るものです。

「感性の筋トレ」として、日常のあり方を見直すことをお勧めします。例えば、トイレで手を洗う際にジンクの周りに水が飛び散ったら、軽く拭き取ることを習慣にするだけでも、誠実さが磨かれていきます。

「神は細部に宿る」といいます。気づかいの本質も、実は日常の細部に宿っているのです。当たり前に思える日常に違った視点を当てて、感性を磨く習慣を身に付けてみてはいかがでしょうか。(高野登元リッツカートン日本初代社長）

品性が伝わる「ひろりく」でありたいものですネ！