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EMOTION感性 NO.1578 令和5-11-13  ◆手抜きでのパンクの話2023.11.13

NO.1578  令和5-11-13  
◆手抜きでのパンクの話
車を駐車場に何日も停め続けると、タイヤ全体が車重に押し潰され、時間の経過とともに異客が生じます。その異変が最も顕著に分かる時期は、気温2-3℃近くまで低下した冬場です。

タイヤの溝は車重を掛ければ形状が変わりますが、クルマを停め続けている状態だと、ずっと「車重で押し潰された同じ面」が接地するので、冬場は寒さによってゴムが硬くなり、クルマを動かしても、溝の形状が押し潰されたまま戻らないことがあるのです。

これは「フラット・スポット」と呼ばれる現象で、溝の形状が元に戻らなければ、クルマを真っ直ぐ走らせることは困難です。特にタイヤのゴムの鮮度が古い場合に発生しやすく、回復のための処置としては、タイヤの空気圧を適正値より10%ほど高めに設定し、走行しながらタイヤ全体に熱を与えて元に戻す手段があります。
それでもゴツゴツとした走行音が続き、ハンドルが左右に取られる場合は、タイヤの交換が必要です。
夏場でも、クルマを駐車場に1か月ほど停める場合は、最低でも週に1回はエンジンをかけてクルマを動かし、タイヤの接地面を変えたほうがよいでしよう。

クルマを1週間駐車場に放置すると、毎日使用するより空気の抜けが加速する」いう実験データもあるので、クルマを動かすことが「タイヤ長持ちの秘訣」になるわけです。
駐車期間が1か月以上になった場合は、タイヤが致命的な損傷を負うことがあります。その一例が以下です。

▼小型トラック(6輪)を、3か月ほど駐車場に停められたままでした。タイヤの鮮度は製造から5年目で、トラックを動かす前にタイヤを点検しました。すると、左右の最後輪タイヤがパンクしていたのです。
パンクしたタイヤ2本の空気圧をはかると、どちらも空気がぼとんど入っていない状態でした。その2本のタイヤを車両から外し、ホイールの損傷等を含め、パンクの処置をしながら入念に調べたのですが、原因が分かりません。結局その日は、空気注入口の金属栓(バルブコア)だけ新品に交換しました。

ところがその数日後、また同じ最後輪タイヤ2本から空気が抜けていたのです。もう一度タイヤを車両から外し、内部を精査したところ、ビード部(ホイ―ルと密着する部分)に線状の亀裂が入っていました。3か月もの間、ビード部分が接地面にあり、トラックの荷重を受け続けた結果、亀裂が生じ、パンクして空気が漏れ出したのだと推測されます。こういうときは、万全を期す意味でも、タイヤの「全交換」が必要です。また、タイヤの鮮度が製造から4年以上経過している場合も、すべて新品にした方が安全です。ぜひ覚えておいてください。(広報トラックより)
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