EMOTION感性　NO.1300　平成30-3-26 ◆プロ野球開幕！2018.03.25

◆プロ野球開幕！
カープで引退を迎えたい　中村奨成　　　評論家　ニ宮清純
背番号が「２２」に決まった。２２と言えばキャッチャーにとっては出世番号である。田淵幸一を筆頭に田村藤夫、木戸克彦、里崎智也ら往年の名キャッチャーが背負ってきた。
カープでは１９７５年、初優勝時のキャッチャー水沼四郎がそうだ。“江夏の２１球”で知られる１９７９年の近鉄との日本シリーズでも、主戦捕手として活躍したのは水沼だった。
しかし、１８歳の中村にとって、「２２」と言えば広陵高の先輩にあたる巨人・小林誠司の番号との印象が強いようだ。
「驚きました。素晴らしい番号をいただきました。ずっと憧れていた小林」さんの番号をつけることはすごいこと、この番号に恥じないよう一流のキャッチャーになっていきたい」昨夏、甲子園で３２年ぶりに最多ホームラン記録を塗り替えた。その６本のホームランの内訳はライトに１本、右中間に１本、センターに１本、左中間に１本、レフトに２本。レフトからライトまで満遍なく打ち分けた。

中村のバッティングの最大の特長は、バットがきれいに内側から振り抜けるところ。いわゆるインサイドアウト。巨人・坂本勇人のフォームを参考にしているという話だが、確かによく似ている。加えて俊足、強肩、フィールディングもいい。バント処理は内野手のような身のこなしで、二進　地元広島・廿日市市の出身ということもあって、カープにすれば是が非でも欲しい逸材だった。ドラフトでは中日との競合になったが、緒方孝市監督が見事に当たりクジを引き当てた。入団発表会見では「キャッチャーとしてカーブの看板選手になることだけを考えていきたい。ずっとカープで引退を迎えたいと思います」とカープファンが聞けば涙を流して喜びそうな話を披露した。

昨年１２月、北海道日本ハムの大谷翔平がホスティングシステムを利用してエンゼルスに移籍した。中村のライバルにあたる清宮幸太郎も将来はメジャーリーグでプレーしたいと明言している。そんななか、¨生涯赤ヘル戦士”を誓った中村は奇特な存在だと言えよう。メジャーリーグでは、生え抜きでしかもチームの顔的存在である選手のことをフランチャイズ・プレーヤーと呼ぶが、中村はそれを目指しているのかもしれない。

もっともキャッチャーというポジションは一朝―夕にレギュラーがとれるほど甘くはない。ピッチャーの信頼を得るには経験が必要である。それを覚悟しでか、中村は［小さいときからずっと捕手をやっているので、他の選手に負けたくないという思いはある。正捕手の座を渡したくない卜と語っている。かくなる上は力一プ史上最強のキャッチャーを目指して欲しい。

いよいよプロ野球シーズン開幕です。オープン戦の調子はいま一つだが・・、今年も期待したい、３連覇は巨人以外はないが、楽しみなシーズンinとなるだろう・・ (カープファンとしてキットやるだろう・・)