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EMOTION感性 NO.1336 H30-12-17  ◆心遣い2018.12.17

NO.1336  h30-12-17
◆心遣い
税理士の池田さんは顧問先の会社を訪問して行います。その日も、Aという会社へ訪問する予定でした。ところが、出かけようとしたときに、B社の社長から「話したいことがあるから、すぐに来てはしい」という電話がはいったのです。私は、先約のA社社長に、「急用ができたから、日にちを変更してほしい」という電話を入れました。そして、A社の社長の承諾をもらい、予定を変えて、急いでB社へとむかったのです。つぎにA社を訪問したとき、「先生、お忙しそうですね」と社長が言われました。それに対して、私は「いや、引っ張りだこです」と、つい軽口をたたいてしまったのです。約束の変更をわびもせずに、です。
すると、社長から、「そんなに忙しいのでは、もう来てもらわなくて結構です。先生のような忙しい人では、うちの会社は間にあいませんから」と、言われたのです。顧問契約の解除を言い渡されてしまったのです。私は一瞬、耳を疑いました。

先日の急な約束口時の変更。それは、先約のA社よりも、あとから電話があった、規模が大きく顧問料も高額なBという会社の仕事を優先させた結果でした。顧問料の多寡をモノサシにして、平気で約束を変更する。そんな私の傲慢な態度を、A社長はいましめたのです。
謙虚さを忘れ、傲慢な人間になりさがった自分か情けなく、私は帰りのクルマのなかで涙を流しました。顧問先を失ったからではなく、「なんと情けない人間になりさがったのか」という涙でした。

◎道徳とは奪うのでなく伸ばすもの
「先生、先生」と呼ばれるうちに謙虚さを失い、顧問料が多いか少ないかという金銭のモノサシで、人との約束を簡単に破るようになっていた。
そんな利己心に傾いた白身を反省した池田さんは、心づかいを改善するため、14項目からなる「謙虚さがなくなる兆候」を書き出し、毎朝見直すようにしました。

1 時間におくれ出す
2 約束を自分のほうから破り出す
3 あいさつが雑になり出す
4 他人の批判や会社の批判をし出す
5 すぐに怒り出す(寛容さがなくなる)
6 他人の話を上調子で聞き出す
7 仕事に自信が出てきて、勉強をしなくなる
8 ものごとの対応が緩慢になる
9 理論派になり出す(屁理屈を言う)
10 打算的になり出す(損得勘定にしがみつく)
11 自分がえらく思えて、他人がバカに見えてくる
12 目下の人に対して、ぞんざいになる
13 言いわけが多くなる
14 「ありがとうございます」(感謝の気持ち)という言葉が少なくなる

池田さんは言います。「『先生、先生』と呼ばれていると、謙虚さがなくなる兆候があったとしても、だれも注意してくれません。さらに年齢や地位があがってくるとなおさらです。それを『自分はえらいのだ』と勘違いしてはいけません。謙虚になって、自分をかえりみる必要があるのです」
「欲望がふくらんでいると、『自我の自分』しか見えません。まごころをつくして他を思いやると、『ほんとうの自分』が姿をあらわします。また、『白分に与えられた力や役割』にも気づくことができるはずです。『道徳』とは、決して佃人の自由をうばうものではなく、一人ひとりが伸び伸びと生きるための心づかいとその実践です。(池田繁美著『素直な心に花が咲く』モラロジー研究所)
▼私たちは先生とは呼ばれないけど、上の14項目の中に該当しているものがないだろうか! 謙虚さ(心遣い)が大切です。感謝♪

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