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EMOTION感性 NO.1343 H31-2-12 ◆ごめんなさいが言えますか2019.02.11

NO.1343  h31-2-12
◆ごめんなさいが言えますか
最後の授業が終わるころ、母親が学校へ駆けつけてきました。やがて授業か終わり、担任の先生が廊下へ出ると、その母親は「すみません。ちょっと、うちの幸介に会わせてください」と頭を下げて教室へ入り、クラスの子供たちにこう言いました。「皆さん、私は幸介の母親です。この前の日曜日、このクラスの数人の方の家を訪ね、何度も頭を下げて幸介のことを確かめました。幸介が、このクラスで四人くらいの方へいじめをやっているということです。…幸介、ここへ来なさい」母親はわが子を呼び寄せると、きっぱりした口調で続けました。

「あなたがこれまで、いじめた方のお名前を一人ずつ呼んで、これまでのことを謝り、それからクラスみんなにも謝り、先生にも謝り、みんなに、これからは二度としないことを、ここではっきり誓いなさい。あなたが誓うまで、私はここを動きません」
観念した様子の幸介は、四人の友だちそれぞれと、クラスの皆に「ごめんなさい。もう、しません」と、素直に五回、頭を下げました。先生と自分の母親にも同じように謝りました。すると母親は涙を流しながら、こう言ったのです。

「皆さん、本当にすみませんでした。特に四人の方、申しわけありませんでした。幸介にこんなことをさせた責任は私にあります。人は、一人ひとり姿や考え方や、することは進っていても、人間であることはみんな同じ、これを忘れて勝手に人を差別したりしたら、幸介は、もう人間ではなくなる。このことは、何度も何度も言い聞かせてきました。でも幸介は、いつも分かっていると言いながら、何も分かっていなかったのです。

今、このクラスの中で幸介が。番最低の人間です。でも、私の子供ですから、どんなことがあっても幸介を信頼し、人を差別しないような人間に必ずします。子供の心を育てるのは親の責任ですから。仏は、幸介にいじめられた方のことを思うと、いつまでも涙が止まりません。心からお詫びいたします。差別のないクラスをつくってください。そして、もし幸介がさっき誓ったことを守れるような人問になりましたら、幸介とも付き合ってやってください。お願いします」

このお母さんは、子供のいじめを知ったとき、どんな気持ちだったのでしょうか。そして子供の同級生に向かって、どんな気持ちで詫びたのでしょうか。お母さんの目が届かない、学校の中での出来事です。きっと思いもよらないことだったに違いありません。しかし、それでも潔く「親としての不完全な自分」を認めて反省し、また「不完全な子供」の未来を信じて、率先して行動を起こしたのです。そんなお母さんの後ろ姿が、子供自身の反省を引き出しだのではないでしょうか。

済んでしまったことを「あのときにこうしておけば…」などと悔やみ、後ろを向いて思い悩むばかりでは、次の一歩を前向きな気持ちで踏み出すことはできないでしょう。 しかし「反省」は、後悔とは異なります。それは「不完全な自分」を自覚して、同じように「不完全な他者」を受け入れ、認めつつ、共に前向きに歩んでいくための力を生み出すものです。

自分の失敗を誰かに指摘された場合などは、素直に受け入れられないこともあるかもしれません。しかし、他人から批判されなくても常に自分自身を省みて姿勢を正していける人は、よほどの「できた人」ではないでしょうか。そもそも、私たちの欠点を陰で批判する人はあっても、面と向かって忠告してくれる人は少ないでしょう。そうした経験もまた「貴重な反省の機会」と受けとめて、明日への力を養っていきたいものです。自分自身を冷静に省みる―その一日一目の積み重ねが、私たちの心を成長させ、周囲の人とのよりよい関係を築いていくもとになるのではないでしょうか。

これはニューモラルに掲載されているものです。不幸な子供の事件が起きています。これは親側の文ですが、子供の心の中は‥
どう思いますか?しっかり抱きしめて愛情を伝えることです‥


 

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