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EMOTION感性 NO.1355 R1-5-13  ◆積小為大2019.05.13

NO.1355 R1-5-13
◆積小為大
二宮尊徳の言葉で意味は「小を積んで大と為す」です。改めてこの意味を復習すると「土地を排すには一度に一鍬ずつ掘り起こすのが限度である。いくら力のある者でも、一度に二鍬分ずつ掘り起こすことはできない。もし無理にそんなことをしようと思えば、鍬をこわすばかりでなく体も壊してしまう。

だから,大昔から、土地の良し悪しはあり、耕し方の速い、遅い、の違いはあっても、一鍬一鍬掘り起こして、徐々にだんだんに進むという限度を越すことはできない。こうして、一鍬一鍬だんだんに進んでいきさえすれば、一畝から十畝になり、百畝から千畝に及び、天下の田畑をことごとく耕し尽くすことができるのだ・・分りやすい説明

こうした考え方は、現代的な表現で言い換えるならば、次のようになる。つまり、ある仕事や作業を遂付するときには、それらを細かい要素に分析、易しいことから難しいことへと配列して、段階的に順序を追って進めていくようにしなさい、ということです。
能率学では「三つのS」ということが提唱されている。「三つのS」とは、スタンダードゼィション「標進化」、シンプリフィケーション「単純化」、スペシヤリゼーション「専門家」、の三つの英語の頭文字のSをとったものとあります。
スタンダードゼィションとは、標準化・規格化のことで、部品や作業方法などを一定の型式の決まりにしておくことである。JISマーク「日本工業規格」のSと同じでこれも我が国の鉱工業製品を規格化・標準化したもののことである。

米まけば 米草はえて 米の花
咲きつつ米の 実る世の中
これは、ある原因はそれなりの結果を生じる、という「因果の理法」を詠んだもので、これについては尊徳自身が次のように明解に語っている。稲の種をまけば稲の草を生じ、稲の花を開き、稲の実を結ぶ。種から事となり花となり、時にその形を変えるが、ついに元の種に帰る。これを和歌によんで、世の人々を戒めた。

金のない者が他人から金を借りて住居を飾ったり、豪華な着物を着たり、酒や食事をぜいたくにしたり、まるで金持のようにふるまっていても、いずれ貧乏のどん底に陥ること、例外はない。けれども、じかに本人に対してそのことを非難すれば、かえって腹を立てる。だから歌によんでこれを戒め、腹を立てずに反省させようとしたのだ。

「早起きをした原因によって草をたくさん手に入れ、草の多い原因によって米をたくさん手に入れ、米の多い原因によって馬をたくさん手に入れ、馬の多い原因によって田をたくさん手に入れ、田の多い原因によってまた米をたくさん手に入れ、米の多い原因によって貸し金をつくり、貸し金の多い原因によって利息を手に入れることができるのだ。金持になるのもこのとおり、貧乏になるのもこのとおりである。」(二宮尊徳の研究家大貫章氏より)

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