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EMOTION感性 NO.1366 R1-7-29 ◆タイヤのTPMS化2019.07.29

NO.1366  R1-7-29
◆タイヤのTPMS化
タイヤの空気圧低下をドライバーに知らせることができる装置を「タイヤ空気圧監視システム」といいます。英語の頭文字を取って〈TPMS〉と呼びますが、クルマヘの装着義務化が始まったのは今から14年前の2005年でTPMSの装着義務化を世界で最初に行った国はアメリカです。
では、なぜアメリカで装着が義務化されることになったのかは、理由は、さらにさかのぼること5年前、アメリカ国内で起きたタイヤが関係するクルマの死傷事故に端を発します2000年頃、重量のある大型乗用車のタイヤが走行中に突然バーストし、横転する事故が続きました。

バーストしたタイヤの接地面を見ると、ほとんどのタイヤがまるで膨らんだお餅のような形状でした。つまり、タイヤ内の金属製ベルトとゴムが剥離して破裂する、「トレッド・セパレーション・バースト」を起こしていたのです。その破裂形態は、「タイヤの空気圧不足」や、荷物の積み過ぎによる「荷重超過」、もしくは「暑さ」が原因で起きるものです。
大型乗用車なので、荷物の積み過ぎは考えられません。あるとすれば、タイヤの空気圧不足と、「アメリカの道路事情」だと推察しです。アメリカ国内のクルマ移動といったら、数百キロレベルの長距離走行、かつ高速走行です。また、その大型乗用車は重量があります。もしも空気圧不足が常態化したタイヤで、夏場の高速道路を走行したら、かなりの確率でバーストするはずです。

正確な原因は判明しませんでしたが、タイヤの空気圧もその一因だったことで、この〈TPMS〉の装着義務化が施行されたのです。
このタイヤ事故をきっかけに、〈TPMS〉の装着義務化が進み、2012年に欧州、翌2013年には韓国で、その後、台湾、ロシア中近東、さらに2019年には中国でも装着義務化が決まり、すでに実施されています。
また、日本国内でも車両総重量3・5トン以下の車両についてのTPMS装着義務化が検討段階に入っています。タイヤの空気圧は地球環境にも影響を及ぼし、タイヤの空気圧が常時適正であれば、燃費がよくなることで二酸化炭素の排出量が減り、石油資源の温存にも貢献できます。

このような視点が国を動かしたようですが、今年4月初旬、欧州タイヤ・ゴム製造協会(ETRMA)がタイヤに関する新しい規制を発表しました。これまで乗用車のみに装着を義務化していた<TPMS〉を、今度は小型・大型商用車やトラック、トレーラにまで範囲を拡大する改定案が承認されたのです。
トラックに〈TPMS〉が装着されれば、車両の管理が劇的に変わります。この欧州の「TPMS装着義務化拡大」は、世界中に大きな影響を与えることは間違いないので、今後も注視してください。(トラック広報より)
外国の方が規制が早いようです。その差は日本製タイヤの品質が良いから‥なのか?

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